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大国主の神(6)クエビコと御諸山の神

                                   【古事記】   

大国主の神(6)

クエビコと御諸山の神


この大国主の神が宗像の奥津宮の神、タキリ姫を妻として生れた子は、アジスキタカヒコネの神。次にイモタカヒメの神。(=下照姫)。このアジスキタカヒコネの神は今、迦毛(かも)の大御神といいます。

大国主の神がカムヤタテ姫を妻として、生まれた子は事代主の神

また、八島ムヂノの神の娘、鳥耳(とりみみ)の神を妻として生れた子は鳥鳴海(とりなるみ)の神。


大国主の神が出雲の御大(みほ)の御崎にいる時に、波の穂から、天の羅摩(かかみ)船に乗って、鵝(が=不明)の皮をはいで着物にして、寄って来る神がいました。名前を聞いても答えず、自分の御供の神たちに尋ねても皆「知らない」と言いました。

その時、ヒキガエルが言いました。
「これはカカシのクエビコがきっと知っているでしょう。」
と言ったので、クエビコを召して尋ねると、
「これはカミムスヒの神御子のスクナビコナの神です。」
と答えました。

そこでカミムスヒのミオヤの神に尋ねると、
「これはまことに私の子ぞ。私の指の間から漏れ落ちた子ぞ。
そなた葦原シコオの命と兄弟となって、その国を作り固めるが良い。」
と言いました。

それから、オオナムヂ神とスクナビコナの神は一緒にこの国を作り固めました。
さて、その後に、スクナビコナの神は常世の国に渡りました。

こうして、スクナビコナの神が誰かを知っていたクエビコは、今では山田のソホドと言います。この神は足では歩かないけど、天下の事をすべてを知っている神です。

この後、大国主の神は嘆いて言いました。
「私ひとりでどうして国造りができようか。
どの神が私と一緒に国造りをしてくれようか。」

この時、海を照らして寄ってくる神がいました。その神が
「私を祭れば一緒に国造りをしよう。そうでないと、国造りは難しいだろう。」
と言いました。そこで大国主の神が
「それならどうやって祭ればいいのでしょうか。」と言うと、
「私を倭(やまと)の青垣の東の山の上に斎(いつ)き祭りなさい。」と答えました。
これが御諸(みもろ)山の上にいる神です。


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