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建内宿禰(2) 
 
髪長姫


〔応神天皇の巻〕

応神天皇は日向の国の諸県(もろがた)の君の娘、髪長姫の容貌が
美しいとお聞きになって、そばで使おうとお召しになった時に、
その皇太子の大雀(おおさざき)の命が、
その乙女を乗せた船が難波津に泊まっていた時にご覧になって、
その美しさに心動かされて、建内宿禰の大臣にあえて言いました。
「この日向から召しあげた髪長姫は、天皇にお願いして、
私に下さるようにしてくれ。」
と。
そこで建内宿禰の大臣は天皇にお許しを願い出ると、
天皇は即座に髪長姫を皇太子にお与えになりました。

その時のようすは、天皇が宴をされる日に、
髪長姫に杯の代わりの柏葉を持たせて、その皇太子に授けました。

その時、歌を詠まれました。

  さあ、お前たち、ノビルを摘みに行こう。
  ノビルを摘みに行く我が道はミカンの花の香のなんとかぐわしい事よ。
  ミカンの花は上の枝は鳥がとまって食いつまんでしまい、
  下の枝は人が取ってしまった。
  残った中の枝の花のめしべがほんのりとふくらんで色付いて行くように、
  ほんのり赤くなった肌の乙女を、
  さあ、私の酒を受け取ったら、そなたに与えてよろしい。

と詠まれました。また、

  水がたまった依網(よさみ)の池で、
  杭打ちの者がすでに杭を挿しこんだのも知らないで。
  きれいな沼に生えるジュンサイをたぐりよせて、
  手を伸ばしたのも知らないで。
  子どもの気持ちも気付かないほど、いやあ、私が愚かだったのが残念だ。

と歌われました。そう歌を詠みながら、乙女を皇子に授けました。

こうして、乙女を頂いたあと、皇太子は歌いました。

  遠い国のコハダの乙女の、
  その美しさは雷が鳴りひびくように、評判が聞こえていたが、
  こうして、枕を交わして共に寝る事ができるとは。

と詠みました。また、歌いました。

  遠い国のコハダ乙女は
  父と争わずに寝る事が出来るのは、
  なんと愛しいことよ。

と歌いました。

                                       (つづく)

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