アメノウズメの神(Ⅱ)

天宇受賣神(Ⅱ)

  古事記に星の神話が挿入されていましたよ! 

天宇受賣の神 
天の岩戸開きで踊ったこの踊りが神楽の始まりだと言われています。
そこから、芸事・芸能の神様として慕われています。

猿田彦の神
 天孫降臨の時に道案内をしたことから、道を開く神として、
人々に信仰されています。
 神輿が出る時に、先頭を走る赤いお面の神様がこの神です。

荒立(あらたて)神社
この二人は結婚したのですが、なんと、二人の新婚の住まいが伝わっています。
宮崎県高千穂町の荒立神社です。

二人の結婚のための大急ぎでアラアラ建てたことから、
或いは、切り出したばかりの荒木で建てた事から、
アラタテ神社と言うそうです。

神楽殿には四方に白い切り紙が天井から下げられていました。
岩戸神楽を伝える神社です。


 
猿田彦の溺れ方は星を象徴していた? 


訳をしていて、猿田彦の死が唐突に出て来て困りました。
また、海に沈む様子がやけに詳しく書いてあります。
これまでとは文の流れが全く違います。

いったいこれは何なのだ。

考えていたら、猿田彦は夜空に輝く星だという説があるのを
思い出しました。

星の事なら真鍋大覚氏です。
そこで、『儺の国の星 拾遺』を調べてみると、
「猿太(さるた)の星」が紹介されていました。
「猿女(さるめ)の星」ともいうそうです。
猿田彦の星です。

これはさそり座の毒針の尾の部分に輝くシャウラ星の事です。

シャウラ星
さそり座は「スセリ姫」の所で書いたように、
南の地平線ちかくを通る星座で、天頂に上る事はありません。

さそり座の赤いアンタレスは地平線にほぼ平行に運行して、
沈んで行きます。
このシャウラ星はさらに、下の方を通ります。

地平線のすぐ上を通ってすぐに沈んでしまうのです。
この星を「猿太の星」と昔の人は呼んでいたのです。


星座ソフト、ステラ・シアター・プロで調べると、さそり座の周りには
天の川や星雲や二重星などが沢山ありました。
夏至の頃に、日が暮れてすぐに南の空を見ると、
そこに星が集中しています。

肉眼でも、金の砂のように見えるそうです。
星空の中でも、一番華やかな所なのです。
その中に白い1等星のシャウラが輝いています。

猿太の星か…。

それにしても、泡がぶくぶくと上がったり、割れたりと、
神話は細かい所にこだわっているなあ。

地平線を水平線に置き換えると見えて来ました。
猿田彦の星の周りの沢山の星々が泡に見えて来ました。

もしかしたら、猿太の星が沈む様子を猿田彦が溺れる神話にした?
うん。これってなかなかいいアイデア。
(と、自画自賛)
こういう解釈です。

「猿太の星」が水平線に消える瞬間を「底に届く御魂」、
沈んだ後、たくさんの星雲たちが沈んでいく様子を「つぶたつ御魂」、
続けて、射手座周辺のにぎやかな恒星や星雲の集団が一つ一つ
沈んで行く様子を、「アワサク御魂」と名付けた。

こうして、夏の時間を計る目安とした。

いかがでしょうか。
 
それを頭に入れて、溺れた所を読み直してみましょう。

その猿田彦の神(星)がアザカの地におられる時に、漁をして、
ひらぶ貝に手を挟まれて、海に沈んで溺れました。

それで、海の底に沈まれた時の名を底ドク御魂と言い、
海水がぶくぶくと上がってくる時の名を、ツブタツ御魂と言い、
泡が水面で割れる時の名を、アワサク御魂と言います。


こうして読み返すと、唐突に挿入された猿田彦の死は、
星の運行の伝承を書き遺したと考えられます。

地平線でなく、水平線ですから、海人族たちの伝承だと分かります。
いかにも神話らしくなりました。

この猿太の星の運行を、子供たちに教えるために、
猿田彦がぶくぶくと泡を立てながら沈んで行くお話にして、
聞かせたら、喜んで一遍で覚えてしまいます。

これは夏至を中心とした、夏にだけ見られる現象です。
2000年前も、現在もほぼ同じような姿で見る事が出来ます。


で、なんでそんなにルナははしゃいでるの?
と言われそうですが…
日本の神話には星の神話がないと言われていたのです。

これがずっと不満だったのです。
若いころから。(今はもう若くはナイ)
変な娘だんたんですねえ。
で、新たな謎が生まれて、(Ⅲ)それにでチャレンジします。


                       (Ⅲにつづく)
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